「足し算」から「引き算」へ ――自前メディアで映画評論を書くということ

新たに立ち上がった「THE LAB」。その存在価値とは何なのか?映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』の評を書いたことを契機に、ある意味所信表明としての文を書きました。
小野寺系 2026.10.08
読者限定

 映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』、公開から予想以上に話題になっていて、驚いています。試写でその内容に衝撃を受けてすぐに、規格外の作品だとは思いましたが、この映画が、政治的な意味で、また作品自体の画期的な点が、いまの日本でここまで正当に評価されるのか、というところに希望を持ちました。

 本プラットフォーム「小野寺系 | THE LAB」の立ち上げに際して最初の記事に、本作『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』を選んだのは、ある意味必然的な流れだったと思います。試写で観た段階で「すごい!」と思っても、既存のメディアでなかなかそれをすぐに記事にできるかというと、難しい部分があるわけです。編集部にもまとまったスケジュールがあるので、すぐに対応するのが難しいというのと、基本的に白紙委任はできない場合が多い。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、2764文字あります。

すでに登録された方はこちら

読者限定
異例だからこそ鮮烈。稀有な戦争映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しまし...